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仕事を辞めたいと感じた時『今より少し前向きになれる』やさしい自己分析

”働かざる者食うべからず”なんて言葉があるように、働かないといけないことは分かっている。だけど、今この職場でこの仕事を続けることがしんどい……っていうか辞めたい! と、『退職』の2文字が頭をもたげている人は多いはず。(数えたことはありませんが恐らく私は100回以上『退職』が頭をよぎるものだから、危うく頭がもげそうになった過去あり)

とはいえ、辞めるという決断って意外と簡単にはできないものです。(3回の転職経験がある私ですが、中には数年単位で悩んだことも……)

現在はキャリアアドバイザーとして、時には採用担当として、あらゆる転職の悩みを聞いた今の私だからこそ語れる「やるとイイ」こと。実体験を含めつつ、約1時間でできるやさしい自己分析方法をまとめてみました。


辞めたい=甘えじゃない!

退職の2文字が頭に浮かんだ時、「これって甘え?」「ただ苦痛から逃れたいだけなのでは……」と真面目な人ほど考えがち。そんな方にこそ、まずはやってほしい『考えの整理』をご紹介します。

ちなみに私は23歳の時点で3社目。転職先の上司からは「年齢の割に転職回数が多いから、すぐ辞めないか不安だ」と真正面から言われた経験があります。そして実際、頭の中では100回以上『辞めてぇな~』と唱えた実績があります。(ドヤ顔)

甘えだなんて考えなくてOK!と私はいつも開き直っています。
だって、やりたくないものはやりたくないし、自分にできることで力を発揮していけば良いのだからッ!

まずは下記に記す2ステップにトライしてみてください。

自分の状況を整理する2ステップ

①ストレス、苦痛を書き出してみる

人は勝手にストッパーをかけてしまいがち。「嫌だけど、我慢できるレベルだから」といって心の中にしまわずに、まずは思いっきりストレス、苦痛を書き出してみましょう!

中には、〇〇のことを考えていると眠れなくなる、といったストレスサインが出ていることもあるかもしれません。特に嫌なことについては、赤丸をつけるなどしてストレスレベルを分かりやすくしておくと、後々整理しやすくなります。

私が書いた架空の”ストレスを感じることシート”です
「忙しいとLINEの返事が英語になる」だけ本当の話です(社長のことです)

②解決できる?できない?を振り分けてみる

ある程度、自分の中のストレスが吐き出せたら、次は振り分け作業!書き出したストレスを次のように振り分けてみましょう。

  1. 解決できること

  2. 解決できないこと

  3. 解決できるけどしないこと

の3種類に振り分けましょう。「3」が最も多くなりがちかもしれません。例えば、上司に相談できる内容だけど実現するまでに何年もかかるだろう、といった事は、解決できることだったとしても、その労力をかけたくない事柄かもしれません。そこはスパっと「3」に振り分けてしまいましょう。

振り分けイメージ図(特に嫌なことは下線、我慢できないことは左へ丸を記載しました)
解決できないこと、解決できるけどしないことに嫌なことが固まっている状態です

振り分けきれなかったあなたへ

今までしまい込んでいた想いがようやく噴き出たばかり。いきなり綺麗に振り分けて、それぞれのタンスに自分の想いを閉まってみろ…なんて言われても難しいもの。だからこそ、ここで振り分ける時のコツ・参考になる情報も添えさせていただきます。

まず転職理由に繋がりやすい理由の代表的なものは……

・待遇(給与が低い、魅力的な福利厚生がない)
・仕事量が適切じゃない(労働時間が長い、休日出勤が頻繁に発生する)
・人間関係(他部署、上司と部下、同僚同士などの関係性)
・ハラスメント
・生活の変化(結婚、子育て、介護)
・仕事内容(ツマラナイ、プレッシャーが大きい、興味が持てない)
・社風(ルールが厳しい、自由度が低い)
・評価体制(適切な評価制度がない)

あくまでも一例です。

①1人で解決できる問題か考えてみる

仕事内容がツマラナイ、興味が持てない……といった問題に対しては、改めて自分の業務を振り返り、周りへどのような影響を与えている仕事なのか、業務を続けることでどんなスキルが手に入るのか……など何でもいいので自分自身の仕事の深掘りをしてみると、業務の新しい側面が見え、気持ちが変化するかもしれません。
そのため、一度「1」に振り分けてみても良いかもしれませんね!

②上司に相談して解決できる問題か考えてみる

例えば、待遇や人間関係、社風に関しては状況によって「言ったところで……」といった職場もありそうです。その場合は「2」へ!

また仕事量が適切じゃない、といった理由は、上司へ相談はできるものの、実際に仕事量を減らすために、社内の仕組みを変えて、新しい人材を採用して、教育して、やっと叶うといった、かなりの工程を要することもその場合は「3」へ振り分けた方が良い場合もあるでしょう。

正解、不正解がある話ではないので、あくまで自分なりに振り分けていけば大丈夫です。

エア転職活動で内なる想いを探ろう!

ここで少し自分の気持ちが整理できたところ……。では次に「自分にとっての理想の職場とは何か」を考えてみましょう。

ここで、どうやって考えるの?なんて純粋な疑問が、あなたの頭に湧きましたね。

……フフフ。ご安心を。
そんなあなたに提案したいのが、エア転職活動

この活動は、その名の通り「疑似」転職活動のことです。どのような選択をしたとしても、自分の想いを知って損はないはず。さぁ一緒にトライしてみましょう!

①求人を検索してみる

あくまでもエアでOK。もし転職するなら……と仮定して、今掲載している求人を見てみましょう。ここは一旦、我儘に好きなように検索すれば大丈夫。自分の希望を詰め込んで、理想の求人を探した時、あなたは無意識に何を条件に入れていますか?

  • A県B市

  • 土日祝休み

  • 年間休日120日以上

  • 営業

  • 年収350万円以上

よくある絞り込みはこんなイメージでしょうか。
そして次に、検索ボタンを押すとそれなりの数の求人が登場します。スクロールしてどれどれ……と見ている時、思わずクリックしてしまった求人は何でしょう。ついでにクリックした理由をメモっておきましょう。

▼クリックした理由 一例
仕事の中身を重視している。
働いている人の様子(写真)に惹かれて興味を持つ。
将来的な年収例や評価制度に魅力を感じる。
他社と差別化できるサービスだから思わずクリック。
代表や先輩社員の考えに共感。

私の場合はキャッチコピーがグサリと心に刺さり、人材業界へ……

②整理してみる

例えば「検索条件」と「選んだ理由」が下記の通りだったとします。

● A県B市
● 土日祝休み
● 仕事が面白そう
● 扱うサービス・商材に惹かれる
● 一緒に働く人が写真から分かる
● 評価制度が明確

もっともっとたくさんあってもOKです!

ここで上記の事柄を整理していきます。
例えばこんなカタチで……

<最低限の検索条件>
● A県B市
● 土日祝休み
→これはあくまで最低限の検索条件。どんなに興味がある仕事でも引越しをしてまで選ぼうとは思わない。

<優先したいコト1位>
●扱うサービス・商材に惹かれる
→自分が扱いたいと思うサービスや商材に関われる仕事がイイ!

<優先したいコト2位>
● 評価制度が明確
→今の職場は評価制度がほぼない。年功序列で給与が上がっていく仕組みだから、実力で年収アップを目指せる職場を選びたい。

<優先したいコト3位>
● 仕事が面白そう
● 一緒に働く人が写真から分かる
→興味のある仕事はまだ探索中だから色々と求人を見ていきたい。一緒に働く人は面接に進んだ時に職場見学した方がイイかも……。

こんな風に自分の中で優先順位をつけていきます。理想の職場とは何か。内なる想いを明確にしていくと、もしかしたら今の会社が意外と自分に合っているのかもしれない……な~んて発見があるかもしれません。

ちなみに、将来的に優先順位がどんどん変化してもOK!自分の仕事選びにおいて、”今の時点で何を大切にしたいか”を見つけることが新しい一歩を踏み出すヒントになるのです。

検索が難しいと感じたあなたへ

興味のあること、好きなことを選ぼうとすると、なかなか選びにくい……という人もきっといるはず。
それなら嫌なことを見つけてみませんか?

あ、私の嫌なことから先に紹介させてください!

見積書の作成、単調な作業、数字分析、身体を動かすこと、掃除、お酒を飲んだ後お風呂に入ること、朝一で顔を洗うこと……あとはえぇっと……あっもう仕事とは関係なくなっちゃいましたね。失礼しました。

求人票を参考にしつつ、自分は選ばない求人の特徴からまとめてみるのもアリ!なぜなら……例えば、単調な作業がニガテなら、常に変化のある仕事が良い。ってことは、どんな職業が当てはまる…?といったように、連想ゲームの要領で、自分の好きに辿り着く手がかりになるから。

難しく考えない!これが最も大事な心得です。

最後に

ここまでお疲れ様でした!
分析した結果、下記のことが分かりました。

  1. 今抱えている、ストレス・苦痛は何か

  2. そのストレス・苦痛は解決できるか否か

  3. 自分が選びたい職場の条件

今回のミッションは、転職活動といった具体的な行動にうつすための準備ではありません。自分の「辞めたい」という気持ちに寄り添い、きちんと整理してあげることが目的。

整理だけで終わらずに、エア転職活動を行い理想の職場を言葉にすることで、なぜ今の環境にストレスを感じているのかがより明確になります。

なんだか辞めたい気持ちは強いけど、これだ!という理由が分からずモヤモヤして苦しい。

こんな状況が、この記事で少しでも打破できていれば嬉しいです。ここまでお読みいただきありがとうございました!

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