
「大手企業とベンチャー企業は何が違う?」マルチタスクをこなすための効率化術5選
元 株式会社マイナビ。現 株式会社Team Makeで働く下痢気味ワーママ。ちむ子です。
前職では制作部の課長として働き、現職では人材紹介事業部の責任者としてキャリアアドバイザーの業務を主としながら、会社に必要なタスクは全て対応するというスタンスでマルチタスクに挑戦しています。(マルチタスクに挑戦ってなんだかイケてる表現をしてしまった……恥)
私のタスク詳細を正直にお伝えすると、広報、マーケティング、記事制作など、幅広い業務に足を突っ込みながら、とはいえ主業務を第一優先で日々邁進しております。
前職、現職ともに、タスク自体は幅広く、まさに”追われる毎日”を過ごしている私ですが、比べてみるとガラッと業務の特徴が異なることが分かります。
【大手企業時代】
● 3日~1ヵ月単位のタスクが90%
● 日々業務量が更新されていく
● イレギュラー対応が発生する
【ベンチャー今】
● 半年~年単位で目標を追いかけるタスクが50%
● 長期的な目標計画が必要
● 日々業務の優先順位が変化していく
● イレギュラー対応が発生する
これだけ業務の中身が異なると、働き方を変えねばならず、1年経った今、ようやくコツが掴めたかしら……といったところ。
では私が、随時迫りくる下痢の症状と戦いながら、どのようにタスクを消化しているのか。
過去と今を比較しながら「5選」にまとめてご紹介できればと思います。
①優先順位をつける!トップバッターは!?
当たり前のこと言いますやん。とついつい関西弁のツッコミを入れずにはいられない、そこのアナタ。
ですよね!(開き直り)
ただ優先順位のつけ方は大手企業時代とベンチャー今では、大きく異なっており、そこの所をご紹介できればと思っています。(だから立ち去らないで!)
【大手企業時代】
● 業務を前倒しで完結させる(余白をあける)
● 15分以内に終わる業務は最優先で対応
私が大手企業時代に行っていた業務は求人原稿の作成。大きな業務は取材対応と原稿作成。そこにかかる時間は事前に把握できるため、多少でも良いので、余白をあけて業務を終わらせるようにしていました。(繁忙期はギリギリでしたが……)
例えば、下記のようなイメージです。
例:4月1日提出予定の場合、3月31日の午前中に原稿作成を終わらせる
その他、原稿修正、お客様対応、営業からの修正指示……などなど、イレギュラー(事前に把握できない)業務が降ってくるため、例え、後回しにしてよい業務であったとしても15分以内に対応できることはすぐに消化。
タスクをなるべく増やさない。
ギリギリで対応する業務はつくらない。
この2点を肝に銘じて、業務を完結させていました。
【ベンチャー今】
● 業務は午前・午後に分けて優先順位をつける
● 長期スパンで計画しているものは1週間単位で業務目標をつくる
● 自分の業務と外注依頼する業務を分ける
私の主業務は人材紹介事業部の責任者としての業務だからこそ、そこは第一優先でスケジュールを組みます。
そして30分~1時間単位の細かな空き時間を寄せ集めて、できる限り前に進めていくのがサブ業務たち。
現在は長期目標で動くタスクが複数あります。
例えば、広報、マーケティング、自社採用PR業務などは長期スパンのもの。
そのため気を抜けば「あれ、今月はマーケティング業務、ほぼ進んでいないぞ……?」なんてことになりかねません。
とはいえ、1日単位で業務を固定するのも微妙なところ。まだ手探り段階の取り組みだからこそ「ここに手をかけた方がイイかも」といった新しいアイデアが、どんどんと生まれていくからです。
特に時間をかければかけるほど、色々やってしまいたくなるのが、広報やマーケティング、自社採用PR業務といったお仕事。
現実問題、どこまで自分が手をかけられるのか、アウトソースすべき業務は何か(そのタイミングは?)といったことを日々、柔軟に考えていくことが重要だと考えています。
②2番手がいる業務は素早くバトンタッチ
業務のほとんどは、自分一人で完結できるものではありません。
昔、先輩から……
「外注依頼をする時は、指示書をなるべく早く送りなさい。相手の作業が発生する業務こそ、自分の所で止めてはいけない!」
とアドバイスを頂き、素直に実行したところ、スムーズに業務が進むようになった経験があります。
では私が ”バトンタッチ” をどのように実施してきたのか、具体的な取り組みをご紹介します。
【大手企業時代】
● 外注依頼時は依頼先への指示書をなる早で送る
● 営業確認が必要なものは営業が外出中に送る
指示書はギリギリに送ればOK!
営業が帰ってきてから、連絡すればいいや!
というのも、確かにその通り。実際には問題が発生するわけではありません。ただ、相手のいる業務こそ、相手のスケジュールを考えて、早めに動くことで、結果的に自分が得をします。
指示書を早めに送っておけば、外注依頼した相手がしっかり準備をしてくれて、結果的に良いものが出来上がる。
早めに原稿を送っておけば、営業確認も早くなり、結果的にお客様へ原稿を送るというタスクも早めに消化できる。
このように、いいサイクルが出来上がるのです。
【ベンチャー今】
● 外注依頼時は依頼先への指示書をなる早で送る
● 社外への返信・連絡は第一優先で行う
● 締切のある業務はドンドコ終わらす
大手企業時代とベンチャー今で違うことといえば、社内のメンバーへ業務をまわす……という作業がほぼなく、自己完結 or 社外の人とのやり取りがメインという所でしょう。
スケジュールが掴みづらいマルチタスクだからこそ、締切のある業務は早めに消化!を合言葉に仕事に取り組んでいます。
③確認時間こそ惜しみなく、たっぷりと…
確認作業。
これこそ、目に見えないタスクの一つといっても過言ではないはず!
私は「確認こそ時間をたっぷりかけるべき」と考えて、メール送付時、原稿作成時など、一つひとつの業務において確認を徹底していました。
なぜなら、確認を怠ってミスが発生する方が業務が増えてしまうから。
繁忙期こそ確認時間は惜しみなく使う。(代わりに他の作業をスピーディーに済ませる)これは、大手・ベンチャー問わず続けているマイルールです。
では、その具体的な確認方法についてご紹介したいと思います。
【大手企業時代】
● メールのチェック機能によって誤送信を防ぐ
● 社内チェック体制により原稿の品質を管理する
大手企業時代は、部署全体でのチェック体制やITを活用したミス防止対策など、体制が整っていました。とはいえ、細かなミスは防げない場合もあるので、自分自身で確認作業を二重で行っていました。
【ベンチャー今】
● メール送付時はアドレス・名前・添付物を確認
● 原稿作成など情報をアウトプットする作業の際は情報に「漏れがない」「間違いがない」「誤字脱字がない」の3ポイントを確認
現状は自己完結型の業務が多いため、セルフチェックの精度を上げるほかありません。例えば、送られてきたメールに対して返信する場合、多くの人は宛先を間違えるはずがないと考えると思います。
けれど、”あえりないだろう” の中にミスの発端が発生しやすいのも事実。どんな状況においても、基本的な確認フローを必ず行うよう心がけています。
ちなみに「ミスに気づく」こともスキルの一つだと思うのです。そのため、ミスをしやすいポイントを自分の中でデータ化しておくことも大切。
よく伝え漏れを発生させてしまう、のであれば連絡の前に伝えるべきことを再チェックしておく。誤字脱字が多いのであれば、相手に送る前に声に出して読んでみる。
といった具合に『自分の弱点』に合わせて、確認の密度を変化させていくと良いと思います。
④自己開示することで会話しやすい環境に
仕事における自己開示とは、自分の今の状況を伝える、ということ。
よく社内に一人くらいは、”なんだか忙しそうにしている人”っていませんか?
あたしだよっ!!!(はい、申し訳ありません……)
忙しそうな人ってなんだか話しかけづらいですよね。ただ「話しかけづらいから、後にしておこう」と誰かが思った時に、非効率の芽が育ってしまうことがあります。
もちろん、今じゃなくて後で話しかけてくれよ~なんて時もありますが、その業務なら今ちゃっと聞いてしまった方がいいな!なんてこともあるため、『コミュニケーションが取りやすい環境』にしておくことは、効率化に繋がる第一歩なのです。
では、どのように自己開示を行っているのか、具体例をご紹介したいと思います。
【大手企業時代】
● 部下、他部署へ自分のスケジュールをなるべくこまめに伝える
● 余裕のない時こそ自分から業務の忙しさを伝える(カッコつけない)
他部署、部下など関わるメンバーが多く、さらに忙しい時には特に、周りとの連携が必須。変にカッコつけたりせずに、自分の状況をクリアに伝えることで、相手からの協力も得やすくなります。
【ベンチャー今】
● 不安に思った経験を周りへ伝える
● 感情を表に出す(もちろん、仕事として)
今はリモートかつ、各々が自走して仕事に向き合っている状況。そのため、相手の状況どころか感情も見えづらいことがあります。
だからこそ、これまでの経験の中で不安に思ったり、迷ったことなど、自分のネガティブな経験もきちんと伝えるようにしています。
また、感情的に仕事に向き合うことはNGだと考えていますが、嬉しかったこと・悔しかったことなど、シンプルな自分の気持ちも、相手へ伝えています。
そうすることで、コミュニケーションの密度がグッと濃くなり、相手からも自己開示をしてもらえるようになると、自分からのフォローや相手からの協力体制を得やすくなり、結果的に業務効率化に繋がっていくと思います。
⑤自分の不得意分野を徹底的にリサーチ!
不得意なことを「知っておく」ことは業務を効率的に回す上で有効!
”なんだか嫌だな~”なんてことも含めてOKです。
嫌なこと・苦手なことは、ついつい後回しにしてしまったり時間がかかってしまうはず。だからこそ、仕事をする上での「強敵」を把握しておくのです!
ある程度の把握ができている上で、どんな行動へと繋げていくのか、私が実践している行動内容をご紹介したいと思います。
【大手時代】
● 不安要素を潰しておく
● 経験を持つ周りの人へ話を聞いてみる
今までやったことのない仕事、話を振られた時点で ”苦手だな~” と反射的に思った時は、徹底的にその仕事と向き合っていました。
まずは自分の不安な要素を洗い出すところから。
「スケジュールが間に合わなさそう」「フローが理解できていないから不安」など、要素を明確化することで、クリアしておけること・準備しておけることが分かります。
それらを具体的に実行することで不安要素が減っていき、結果的に仕事が進めやすくなっていきます。
また私は割と豆腐メンタルのため、経験を持つ人へ「不安だから助けて~」とアドバイスをもらっていました。
相談時点でアドバイスをもらえることもそうですが、「今、あの案件どうなった?」とか「〇〇さんも経験あるらしいから、聞いてみたら?」など、課題解決の種となる話をもらいやすくなるからです。
【ベンチャー今】
● 立ち止まった時は不安なことを紙に書き出す
● 分からないことは考えすぎない
● 助けを求められるアドバイザーを増やす
新しいことの連続。それがベンチャー企業で働く醍醐味というもの。
ワクワク楽しいルンルンルンな反面、漠然とした不安が目の前にそびえることもあります。
いかんせん、初めてのことだらけなので、何を不安だと感じているのか、自分で自分が分からないっ!なんて状況に陥ることも多々あり……。
そんな時は、不安要素をとにかく紙に書いていきます。もちろんPCでメモに打ち込んでいってもOK。
そして分からないことが発生した場合は考えすぎず『正解』もしくは『正解とニアリーイコールの何か』を調べたり、人に聞いたりして導き出します。
当然、一人きりでは解決しようがないことは、もうそりゃぁ泉のように湧いてきます。ここは源泉かな?温泉旅館でも開こうかしら?という具合に。
だからこそ、助言を求められるアドバイザーのような存在を増やすことも大切だと考えています。ごくシンプルな話ですが、やっぱり人と人との繋がりって大事です。
私がお伝えしたのは、明日から残業時間が0になる!といった効率化術ではなく、日々の行いを少し見直すことで、結果的に良いサイクルが生まれるといった長期的な術です。
とはいえ、一つでも取り入れることで「あれ、最近の私、調子がイイかも」と思える(ハズ)!
良ければ、参考にしていただければ幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました!